朝は元気で、武満徹、石井眞木なんか聴いていたのですけど、さすがに帰りは疲れていたので、帰宅途中の電車では舟をこいでました。

もともとはリュートのための作品らしいですね。
しかし、バッハの自筆譜はなく、弟子が筆写したものがリュートのための作品と書かれているため、そうなっているのですけれど、「音楽の捧げ物」のトリオ・ソナタの旋律が出てきたりして、興味深い曲です。
だから、必ずしもリュートに限定されていたものではない。 そんな意見よりフルートによる復元もされ、ここでは1955年のヨーゼフ・ポップ版を使っているとのこと。
そんな歴史はおいておいても、気持ちの落着く曲、そして演奏ですね。
なお通奏低音には、日本の小林道夫さんがチェンバロを弾いているのも嬉しいところ。
クラシック音楽を聴き始めた1972年頃、海外で活躍する日本人奏者はまだまだ少なく、しかし小林道夫さんはグラモフォンなどのメジャーレーベルにも録音のある大きな存在でした。 いまでもご健在ですね。
この後に収録されている2本のフルートと通奏低音のための作品(トリオソナタ・ト長調BWV1039、同ト短調BWV1029、ソナタ・ニ長調BWV1028)では、ニコレ夫人のクリスティアーネさんとの演奏も真摯でありながらも、そこはかとない愛情を感じます。
今日は朝から出張なんで、これら続きを味わいながらサンダーバードに乗り込むとしましょう。