
指揮者の関谷弘志さんが振られた「運命」を聴くのはこれが2回目。
前回と同じく、解釈としてはとりたてて変わったことはしていないようなのですが、推進力があって聴き手をぐいぐいと音楽の中に惹き込んでゆく素晴らしい演奏はそのままですね(ちなみに前回はプロオケの奈良フィルでした)。
通常配置ながら、左右に振り分けられたホルン(左)とトランペットとトロンボーン(右)との対比、またアグレッシヴに弾くコントラバス(右)と冷静で的確なティムパニ(左)も印象に残りました。
またどの楽器も同じ音色に統一されていたことも特筆しておきたいですね。
落ち着いてしっかりとした運命の演奏、気持ちものって素晴らしい演奏でした。
続いて交響曲第7番、こちらも同傾向の演奏なのですが、耳に馴染んでしまったのかもしれませんが、何故かいまいちのめり込むほどには至らず、僕のほうに(演奏者の方にも)疲れも出てきたのかもしれません。
第4楽章にはアタッカで入って欲しかったけれど(演奏者の体力的な問題からインターヴァルを設けたのでしょうか)、フィナーレでは我を忘れるほどの燃え上がりを期待しましたけど、関谷さんについてゆくのがやっとといった印象も持ちました。
でもオケのポテンシャルが高いから、このようなことも言っていられるわけですから、今後に大いに期待しています。
なおアンコールはなく、この2曲に賭けた演奏会でした。 この潔さもまたいいもんですね。 ということで、早くも次回はどのようなプログラムをぶつけてくるのか楽しみにしています。