2006年05月31日

フローリアン・メルツ、シューマン/交響曲第2番

ebs6088.jpg出張疲れもあって、大人しくホロヴィッツのピアノでシューマンの「子供の情景」を聴きながらの出勤でしたが、意識を覚醒させたくなってフローリアン・メルツ指揮Klassische Philharmonie Dusseldorf によるシューマンの交響曲第2番。

シューマンの記念年ですし、シューマンの交響曲の中で一番好きな第2番でしたが、結果として、先日聴いたコンビチュニーの老練さには遥かに及ばない演奏といった感じですね。

このメルツ指揮の演奏、知る人ぞ知る爆演。

ティムパニの強打がタイトで物凄く。 要所要所を締め上げています。
第1番や第3番など、かなり面白く聴けるのですけど、第2番になると、弦楽器の響きが薄いこともあるせいか、流れが断ち切られてしまって、ティムパニは煩いけどイマイチ曲全体としての迫力に欠けるって感じでしょうか。

それでも十分にヘンな演奏だと思うので面白くは聴けますね。
詳細でもないけど、紹介記事は以下にもあります。
http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/bqcla/cd/ebs6088.htm
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2006年05月30日

黙々と、ゴミ捕獲

喉は絶不調・・・

月曜の講義のあと、Nさんご希望で打ち合わせをやっていたら、声がまともに出なくなりました。 が、今朝の教育も(非情な発注元Nさんの傍らで)出ない声を更に振り絞り、説明を繰り返してました。

しかも当初カリキュリラムより時間が短い設定なのに、Nさんの持分は(いつもどおり)喋りすぎて時間オーバー。 省エネもかねて、とっとと説明し、とっととチェックさせて、予定より40分ほど早く終わらせてしまいました。 これでエエんか、とは思いますけど、口のうるさい管理職以外の発言もなく、こんなものかと・・・

午後は、出ない声のまま町田に移動。 当社の今後のビジネスについての打ち合わせをしましたが、結局ここでもホワイトボードを前に説明・・・疲れたんで、後半はおとなしくしてました。 ほんま声、もう出ませんわ。 静かにしとこ。

18時頃にオフィスを出て、まっすぐ帰ればいいものを、ちょっとご無沙汰した渋谷レコファン経由で帰宅コース。 結局のところ、100円投売りダンボールを4/5ほどサルベージして時間切れで戻ってきました。 ほんとゴミばかり捕獲ですね。 ストレス溜まってんかな・・

■日コンサートホール: ベートーヴェン 歌劇「フィデリオ」抜粋 ユリウス・パツァーク、カール・バンベルガー指揮ハンブルグ北ドイツ放送交響楽団、合唱団ほか(SMS-2662:105円)
やっと見つけた日本コンサートホール盤。 底抜けで薄汚れていますけど、盤面は大丈夫そうですね。 解説:三浦潤

■日キング: J.S.バッハ ゴールドベルグ変奏曲 カール・リヒター(hpsi) (MZ-5126:105円)
ロンドン<不滅の名盤>シリーズ。 薄汚れていますけど、盤面は大丈夫でしょう。 グラモフォン盤はCDで持ってますけど、ロンドン盤は持ってなかったはず。 解説:萩原昭彦

■日キング: J.S.バッハ カンタータ選集 カンタータ第161番「来たれ、甘い死の時よ」、第140番「目を覚せと呼ぶ声が聞こえ」、第202番「結婚カンタータ」 プロハスカ指揮バッハ・ギルド管弦楽団・合唱団ほか(GT1076:105円)
バロック名曲1000シリーズ。 底抜けですが割合を綺麗な感じで捕獲しましたが、よく見ると第140番「目を覚せと呼ぶ声が聞こえ」がA面、B面泣き別れ収録なんですね。 解説:丹羽久雄

■日コロムビア: ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界」 エドゥアルト・リンデンバーク指揮北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団(RE-1002-RE:105円)
エラート1000で欲しかったリンデンバークの新世界。 ちょっと黄ばんでますが底抜けはなく、盤面も大丈夫そうとあれば連れ帰るしかないですね。 解説:黒田恭一

■日フォノグラム: アメリング/シューベルト名歌集 野ばら、アヴェ・マリア エリー・アメリング(S)、ダルトン・ボールドウィン(p)(X-7808:105円)
清楚なソプラノ、エリー・アメリンクが歌うシューベルトとあらば持ち帰りたいですね。 しかもジャケット、盤面とも綺麗です。 解説:坂 清也

■日フォノグラム: モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」抜粋 ワルター・ベリー(B)、リタ・シュトライヒ(S)、カール・ベーム指揮ウィーン交響楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団ほか(FG-11:105円)
グロリアシリーズの初期盤の厚手ジャケット。 底は割れかけていますけど、ジャケットなどしっかりしたもので綺麗です。 ベーム/VSOによるモーツァルトのレクィエムは素晴らしいかったし、こちらも期待できるかな。 解説:福原信夫

クラシックはここまで6枚ですが・・・以下こんなもの捕獲

■日ワーナー・パイオニア: 中森明菜 バリエーション<変奏曲>(L-12550:105円)
■日ワーナー・パイオニア: 中森明菜 ファンタジー<幻想曲>(L-12570:105円)
■日ワーナー・パイオニア: 中森明菜 エトランゼ(L-12580:105円)
■日ワーナー・パイオニア: 中森明菜 ANNIVERSARY(L-12591:105円)
■日ワーナー・パイオニア: 中森明菜 クリムゾン(L-12650:105円)

これまでベスト盤を1枚しか持ってなくて(1st,2ndのカセットは大学時代の友人に録音させてもらったのを持っているけど)、目についた1982年の2ndアルバムから1986年のアルバムまで捕獲しちゃいました。 なおクリムゾンは初ものですが、竹内まりや、小林明子による書き下しオリジナルが5曲づつ収録されていて面白そうですね。

■日RVC: 竹内まりや ユニヴァーシティー・ストリート(RVL-8041:105円)
帯広での大学時代(university、帯広は正確には collegeですが)とシンクロした2ndアルバム。 友人に録音させてもらったカセットを当時の愛車サニー号でよく聴いてました。

■日ビクター: 渡辺貞夫 My Dear Life (VIJ-4001:105円)
マイ・ディア・ライフ、1977年のレコード。 当時FMラジオでこの題名の番組があったように記憶しています。 大阪厚生年金会館に渡辺貞夫を聴きに行ったのもこの時代でした。 懐かしい。

とにかく、いずれも薄汚いレコードにかわりなく、本人以外はゴミ同然に思えるでしょうねぇ・・・
posted by fronte360 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 05〜11-LP/LD/CD/DVD音源捕獲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月29日

ZARD/負けないで

負けないで もう少し 最後まで走り抜けて
負けないで ほらそこに ゴールは近づいている


この前の冬は風邪で不調に陥ることが一度もなかったけれど、ここにきて喉の奥に痰が絡むような厭な体調。 しかも今日から川崎出張、おまけに1泊なんで、厭な予感もしてますが、負けないで やるしかないですわね。

不調の発端は先週の石川出張での教育(教育するほうの立場)
喋りすぎたせいか、喉の調子がおかしくなったと思いましたが、木曜日には大阪での教育をやり、今日の午後と明日の午前は川崎での教育のための出張です。
とりあえずレギュラーの教育はこれでおしまい。

負けないで」が含まれた「揺れる想い」を含め、メモりプレーヤに数枚ぶんZARDをコピーして持っていって元気つけましょう。

なお大阪弁変換プログラム(osaka.exeのJavaScriptバージョン)で変換したら・・
以下のとおり( ⇒ ココ を利用しました)

負けへんで もうちびっと ケツまで走り抜けて
負けへんで ほらそこに ゴールは近づいとる


ははっ〜頑張りまっせ!!
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2006年05月28日

アンサンブル・コスモリバティ 第16回定期演奏会にて

仕事の疲れも抜けない今日この頃、大きな編成のオケはしんどいので、
定年退職された方や主婦の方が主体の室内オーケストラのアンサンブル・コスモリバティの演奏会に行ってきました。

ens_cosmo_16th.jpg平日の午後13時から練習されているとのことで、団員の方はロマンスグレーの方がほとんど・・・さすがに速いパッセージには身体がついてゆかないようでしたけれど、ゆったりとして叙情的な部分になると、人生の年輪を感じさせる心に沁みるアンサンブル。

合奏協奏曲などのソロは、歳はとっていても瑞々しく艶やか、でも控えめなのがよかったですね。 我ここに在り、のようなのは皆無。 演奏後に指名されて立たされても、はにかんでいらっしゃるのを見て、いくつになっても音楽を楽しめて、いいなぁ〜と思えた演奏会でした。

中でも素晴らしかったのは早川正昭さん作曲の「バロック風日本の四季より『春』」。
第1楽章に滝廉太郎の「」、第2楽章には日本古謡の「さくらさくら」、そして第3楽章には岡野貞一の「春が来た」を主題に合奏協奏曲形式で纏めた作品ですが、演奏者の共感もあるからでしょうね、春のやわらかな陽光を感じさせて伸びやかな気持ちになりました。

そしてメインとなるモーツァルト交響曲第40番もまた、モーツァルトを愛する心が伝わってくるような演奏でした。 気持ちを乗せて丁寧に響きを重ねたモーツァルト。 熱っぽくもありました。 また木管アンサンブルの美しかったことも特筆しておきたいですね。

理詰めで音楽を聴いたり演奏するのとは違う楽しみを感じた演奏会でした。

なおコスモリバティとは、COSMOS(宇宙)LIBERTY(自由)の合体造語だそうで「自由な時間に気宇壮大な夢を見て人生を楽しむ」という意味でネーミングされたそうです。
このような人生の先輩方を見習わなくては・・・

posted by fronte360 at 19:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 05〜12-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月27日

サラ・ヴォーン/After Hours

早朝より先週行った演奏会の感想文の執筆、ようやく終わりました。

途中、洗濯をしたり、買い物に行ったり、子供の食事の世話もやっていたのも加えると、12時間かかりました(文才ないもんで)。 ほぼ1日仕事ですね。 疲れました。

というか、ウィークデイの仕事の疲れが全く抜けていない。 足も重いし、目もショボショボ・・・

感想文執筆中は音楽も聴かないので、ようやく音楽を補給です。
こんなときは、仕事の後After Hours ということで、サラ・ヴォーン

yw7518.jpgサラがギターとベースのみをバックに伸びやかに歌うアルバム。
1961年6月ニューヨーク録音で、モノラル録音なのですが、それがかえって落ち着きを与えているようにも感じますね。 
ステレオのスピーカも能率は低いけれど、落着きのあるテクニクスの小型スピーカ(SB-X1)に切り替えました。

マイ・フェイヴァリット・シングス」、ギターによるイントロからスローなバラードがとても心地良い感じ。 
いつもさよならを」、伴奏なしでいきなり歌い出して、軽くスウィングしながら歌って、最後は”bye bye, bye bye.

どの曲も肩肘張らないジャズ・バラードの名曲の数々。

ギターとベースのみをバックに、After Hours 仕事のあと、仕事が終わったミュージシャンやシンガーが、クラブなどに集まって、気の向くままに、リラックスして自分達の楽しみのためのセッション。 そんな趣きのあるアルバムです。

ジャズに薀蓄を語るほど聴いてませんが、ウィスキー片手に黒い円盤のレコードかけて、ようやくリラックス・タイムですわ。
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2006年05月26日

ペータ・ダム、モーツァルト/ホルン協奏曲第4番

元気よくスタートした今週も、木曜日までくると疲れが溜まってきたのでしょうね。
今週も連日22時過ぎて帰宅の毎日ですし、無性にモーツァルトが聴きたくなって、出張用にメモリプレーヤに転送しておいたホルン協奏曲を。

ペーター・ダム、旧東ドイツを代表するホルン奏者といわず世界を代表するホルン奏者の一人ですね。

ソリストとしてだけでなく、シュターツカペレ・ドレスデンや、ライプティヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の奏者として、特に前者でのK.ザンデルリンクとのブラームスの交響曲でのソロなども素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

tkcc30621.jpgこのモーツァルトホルン協奏曲も、ブロムシュテッド指揮によるシュターツカペレ・ドレスデンがバックを務め、いわば仲間達とのリラックスしたセッションのなかで、柔らかなホルンの響き、すこやかなモーツァルトを楽しめます。

このCD、ホルン協奏曲第4番から始まっているのも面白いところかな。
たいていは一番有名な第1番からだと思うのですけどね。 こうしてあらためて第4番を聴くと、伸びやかで素適な曲ですね。 無垢ともいえるダムのホルンの響きが一番よくマッチしているかもしれません。

何の楽器もできないけれど、もしオーケストラの楽器のなかで演奏できるとしたら、ホルンという楽器をやってみたいなぁ、なんて思ってしまいます。

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2006年05月25日

松原みき/あいつのブラウン・シューズ

こんな古い靴だって、磨けば素適に光る
愛だって磨がかなきゃ、ただの恋、簡単なことなのに、
あいつ解かっちゃいない


c28a0114.JPG2004年10月7日、子宮けい癌で3年半におよぶ闘病のはて、惜しくも44歳の生涯を閉じられた松原みきさんのセカンドアルバムWho are you ?」(1980年)の冒頭に収録された「あいつのブラウン・シューズ」より

島エリナの独特なセンスを持った詩と、粘ってちょっと巻き舌になる松原みきの歌唱と、鈴木茂のホンキートンク調の編曲が見事に決まった名曲ですね。

あいつ が忘れたとても大きなブラウンシューズを、愛だって磨がかなきゃただの恋・・・と思いながらせっせと磨いてあいつを待っている、そんなシチュエーション。

じゃぁ あいつ はブラウンシューズを置いて、裸足で逃げ帰ったのか?? なんて変な想像もしてしまいますけどね、まっ、それはおいといても、愛だって磨がかなきゃ、ただの恋、そうそう日々愛を磨かなアカンよなぁ〜 と思ってしまいますね。

はじめてこの曲を聴いたときよりも、結婚するとつくづくとね。

じつは結婚前、奥さんと違う女性とフロンテ号でドライブする機会があり(まぁそんなこともありますわね)、カーステレオで「あいつのブラウン・シューズ」を聴いたときに「変な曲ね」って言われたこと思い出します。 それ以上、磨けなかった・・ってことですね。

皆さんも愛を磨いてますよね
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2006年05月24日

コンヴィチュニー、シューマン/交響曲第2番

いっぱい寝て、いっぱい音楽も聴いた出張でした。

0320_016.jpg電車に乗るや爆睡状態でしたが、福井の手前から覚醒し、下車するまでの間にシューマン交響曲全4曲を制覇しました。 演奏は、フランツ・コンヴィチュー指揮ライプティヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団。 正統的なシューマンの演奏ですね。 高校生の頃からのお気に入りでもあります。

シューマン交響曲というと、一番有名なのは第3番「ライン」で、次は日曜日の枚方フィルでも聴いた第1番「春」でしょう。 ちなみにこの「春」が、シューマンへの扉を開いてくれた大切な曲なんですが、一番好きな交響曲は? と聞かれたらと、第2番、と答えていると思います。 第4番と葛藤しながらも。

たぶん一番人気のないのは第2番でしょう。
今気付いているアマオケの演奏会でも第4番を予定しているところはありますが、第2番はなし(どこかで演ってくださいよ〜)。 でも第2番は、シューマンの交響曲らしい、もやもやごわごわした感じとか、どこか思索的で躊躇しているような雰囲気とか、独特なリズム感など、うまく伝える言葉を持っていませんが、一番色濃く出ていて大好きです。

第1楽章の冒頭の躊躇するような雰囲気の序奏から主部に入ると音が塊のようになって(ヘッドホンげ聞くとユニゾンで色々な楽器が聞こえてダンゴ状態)どんどん盛り上がってゆき、終結部でラッパがパーンパパパーンと鳴ったら、もう興奮ですね。

そして興奮したまま第2楽章のスケルツォ。 ここもまた面白いのですが、やはり終結部でコントラバスに強奏させて有無を言わせない強引な盛り上がり。 ここでもラッパがまたパーンパパパーンと鳴るからまた興奮なんですけど、ここではコントラバスの強奏に耳がいきますね。

コンビチュニーの演奏はオーソドックスですけど、それでも充分に熱く、正攻法でぐぃぐぃっと責めてくる感じ。 充実感あります。

これがバーンスタイン/NYPや、クーベリック/BPO(旧盤)では、弓を弦に叩きつけるような迫力ある部分ですね。

くまぐすさんのグレートを聴くシリーズみたいには聴けないけど、シューマン交響曲第2番を連続して聴いてみたい気分です。

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2006年05月23日

オーレル・ニコレ/バッハ・アルバム

ブルーマンデーも23時30分を過ぎて帰宅。

朝は元気で、武満徹、石井眞木なんか聴いていたのですけど、さすがに帰りは疲れていたので、帰宅途中の電車では舟をこいでました。

tkcz-79219.jpgふっと目覚めたら、愛用のメモリプレーヤからこのバッハのフルート曲を集めた曲集より J.S.バッハフルートと通奏低音のためのパルティータ・ハ短調BWV997 が流れてて、オーレル・ニコレの落着いた色合いのフルートが心地よくてしばし聴き入りました。

もともとはリュートのための作品らしいですね。
しかし、バッハの自筆譜はなく、弟子が筆写したものがリュートのための作品と書かれているため、そうなっているのですけれど、「音楽の捧げ物」のトリオ・ソナタの旋律が出てきたりして、興味深い曲です。

だから、必ずしもリュートに限定されていたものではない。 そんな意見よりフルートによる復元もされ、ここでは1955年のヨーゼフ・ポップ版を使っているとのこと。

そんな歴史はおいておいても、気持ちの落着く曲、そして演奏ですね。 

なお通奏低音には、日本の小林道夫さんがチェンバロを弾いているのも嬉しいところ。 
クラシック音楽を聴き始めた1972年頃、海外で活躍する日本人奏者はまだまだ少なく、しかし小林道夫さんはグラモフォンなどのメジャーレーベルにも録音のある大きな存在でした。 いまでもご健在ですね。

この後に収録されている2本のフルートと通奏低音のための作品(トリオソナタ・ト長調BWV1039、同ト短調BWV1029、ソナタ・ニ長調BWV1028)では、ニコレ夫人クリスティアーネさんとの演奏も真摯でありながらも、そこはかとない愛情を感じます。

今日は朝から出張なんで、これら続きを味わいながらサンダーバードに乗り込むとしましょう。

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2006年05月22日

黛敏郎/涅槃交響曲

この休み、土日とも身体は疲れましたが、気持ちは元気で高揚していたのでしょうね。 昨夜の就眠時の音楽は、現代音楽から黛敏郎涅槃交響曲をチョイス。
coco70427.jpg
今日も元気だ、現代音楽が面白い!

我ながら、このフレーズ、とても気に入っています。

精神的に疲れた時には、すぐにモーツァルトのピアノ協奏曲に走ってしまうのですが、身体は疲れていても、精神が元気なときには、脳ミソの日頃使わない部分を刺激したくなるのです。

トーン・クラスターの手法を使って旋律を排除し、これが(これでも)音楽? といったのを懐かしく聴いてしまいます。 そして、最近の現代音楽なんかヒーリング・ミュージック的じゃないか・・・な〜んて思えてしまうのは、齢とった証拠らしいです。

そういえば以前、大阪シンフォニカー交響楽団の定期演奏会で、城之内ミサさんの二胡と中国琵琶のための「空華U〜クハプシュパ」なんてのを聴いたこともありますが、ごめんなさい、で、この時の感想文を読んだら、けっこう辛辣なこと書いてますねぇ・・・時代遅れも甚だしいのかもね。

さて、この涅槃交響曲

梵鐘を打つ音を録音し、一度データ化して音響分析した上で、鐘の倍音構成や位相の変化をもとに採譜したのをオーケストラの音で再現するという「カンパノロジー」。 オールドな現代音楽ファンにとっては、おおっとくる部分じゃないでしょうか。

そして仏教の声明を男声合唱団とオーケストラが演奏する楽章では、人間の声の迫力に圧倒されます。 これは宗教的なチカラなのかもしれませんが、もちろん声明の意味など全く解かりませんけど、声のトーンの高まりに迫りくる何かを感じます。

これらが2回交互に出てきたあとフィナーレの「一心敬礼(いっしんきょうらい)」
天台宗の声明の旋律(おーおー、と歌っているだけですが)と管弦楽による高まりのあと、静かに涅槃の境地に収斂される・・・のだとか。

現代音楽(とくにオールドな現代音楽)は難解、どこがいいか解からない・・・

確かに美しい旋律や、綺麗な和音はありませんが、だからといってモーツァルトの音楽が理解できているかというと、そんなことはないですもんね。

あまり深いこと考えず、現代音楽で脳ミソ刺激してみるのもまたおかし、といった感じかな。
posted by fronte360 at 05:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 05〜10-CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする